オメガ（OMEGA）の「星座（Constellation）」シリーズは、その高い識別力で長年にわたり愛されてきました。1952年の誕生以来、星の運行をインスピレーションに、独自のデザイン言語と精度を追求し続けているこのシリーズ。最近発表された28mmサイズの新作は、そのクラシックな血統を受け継ぎながら、多彩な文字盤とダイヤモンドベゼルの選択肢を加えることで、伝説的なシリーズに新たな息吹を吹き込んでいます。
3色の表情：腕元で彩る個性
今回の新作はすべて、全磨き（ポリッシュ）仕上げが施されたステンレススチールのケースを採用。28mmという絶妙なサイズ感は、日常のカジュアルシーンからフォーマルな場面まで、幅広く腕もとを彩ります。
ブラックラッカー（黒色盤面）：
黒漆（ブラックラッカー）仕上げの文字盤は、光の当たり具合によって深みのある艶を放ちます。余計な装飾を排したミニマルなデザインが、大人のための「上質な黒」を体現。シックで落ち着いた雰囲気が魅力です。
ペacock Blue（孔雀藍色盤面）：
「孔雀藍」と呼ばれるこの青色は、太陽光線（サンレイ）仕上げが施されており、腕を動かすたびにきらめく輝きを放ちます。まるで腕元に星くずを閉じ込めたかのような、繊細で洗練された印象です。
シルバーダイヤル（銀色盤面）：
電鍍加工で金属感を強調したシルバー文字盤は、シャープな光沢が特徴。太陽光線模様がより鮮明に浮かび上がり、ベゼルに施されたダイヤモンドの輝きと相まって、華やかさを主張します。
識別度の源：トゲ付托爪（トガメ）デザイン
星座シリーズを語る上で欠かせないのが、ケースサイドの「トゲ付托爪（トガメ）」と、ケース両端の半月形（ハーフムーン）の切子面です。1982年に確立されたこのデザインは、時計史に残るアイコンであり、このシリーズの高い識別度を支えています。
今回の新作も、このクラシックなデザインを忠実に継承。ケース全体がピカピカに磨かれているため、その造形美がより際立っています。
細部へのこだわり：ベゼルの差別化
ベゼルのデザインにも、それぞれに異なる個性が宿っています。
黒盤・青盤： ポリッシュ仕上げのベゼルにローマ数字が刻まれています。ケースのラインと調和し、クラシカルな趣を演出。
銀盤（ダイヤモンド）： ダイヤモンドをぎっしりとパヴェセッティング（密镶）。数字刻みは省かれ、その代わりに石の輝きが文字盤を豪華に彩ります。一粒一粒のカットと並びに、職人の技が感じられます。
機能美と快適性
針とインデックス： 白色の18Kゴールドを贅沢に使い、アーム（針）とアラビア数字を空彫り（镂空）に。6時位置にはシリーズを象徴する「星（スター）」のエンブレムが配置され、細部にまでこだわった上質感を醸し出しています。
ブレスレット： 著名な「モノラング（Mono-rang）」リンクブレスレットを採用。一体化されたリンク構造はしなやかに手首に沿い、高いフィット感を提供します。また、快適な着け心地を追求した「コンフォートアジャストメント（Comfort Adjust）」機能を搭載。季節による手首の太さの変化や、袖口の厚さに応じて微調整が可能で、長時間の着用でもストレスがありません。
中身はオメガの本領
裏蓋を向けると、星座シリーズの象徴である天文台（Chronometer）エンブレムが目に飛び込んできます。
内部にはキャリバー 4061を搭載。この機械式ムーブメントは、日常的な使用において十分な信頼性と安定性を誇ります。複雑な機構よりも、確かな精度とクラシックな美しさを求める、まさに星座シリーズの本質を体現した選択です。
総括
オメガは、今回の新作を通じて「伝統」と「革新」の絶妙なバランスを見せつけます。
トゲ付托爪や星マークといった「星座」のアイデンティティを守りつつ、3色の文字盤と2種類のベゼルデザインで、個性豊かな表情を展開。シックなブラック、個性的なペacock Blue、そして華麗なシルバーのダイヤモンドベゼル。
どれもが「星座」でありながら、それぞれが異なる魅力を持つこの3本。あなたの「運命の一品」は、どの色でしょうか。
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